筋肉収縮運動の種類

筋肉には3つの要素が必要です。すなわち、筋肉を収縮する筋収縮力とその力を瞬時に出す瞬発力と持続して出す持久力です。筋力強化訓練はこれらの3つの要素を強化することによって、筋肉や関節の障害を改善させ、さらに運動機能を向上する目的で行われます。筋力強化訓練には等尺性運動と等張性運動と等速性運動とがあり、これらを組み合わせて行われます。

等尺性運動
 等尺性運動とは特殊な器具を使用せず、関節を動かさず、同じ姿勢で筋肉に一定の力を入れて、静的に行う筋力強化訓練法です。等尺性運動は筋肉の萎縮(筋肉の衰え)を防ぐ目的としては最適な訓練法で、具体的には、関節を動かさずに最大の筋力で目的の筋肉を5秒間収縮させ数秒間休憩します。10回をワンセットとし、一日に3セット行います。(器具不要・スクワット・腕立て・腹筋など)

等張性運動
 等張性運動とは器具を使用し、関節可動域(関節の動く範囲)全般で、筋肉を収縮(曲げたり)、伸張(伸ばしたり)させながら筋肉に適度な負荷をかけ、筋力のパワーアップや持続力向上を図るために行われる筋力強化訓練法です。(バーベル・ダンベル・ウエイト器具など)

等速性運動
 等速性運動は関節の運動速度を一定にコントロールする機械を用いて、全ての関節の動きに応じて適切に最大限の抵抗が加えられる筋力強化訓練法で、最も安全で理想的な訓練法と言えます。パワーアップを図るために用いられ、筋力の質的、量的な評価にも利用されます。(サイベックスなど)

筋肉の増強

トレーニングを開始すると、最初は筋肉を収縮させる蛋白が増え、更にトレーニングを重ねると、筋繊維自体が太くなって来ます。実際に構造蛋白が増えてくるまでには3ヶ月程度かかります。筋肉は破壊と修復の繰り返しで増強し、その負荷を10回程度繰り返せるものは最大筋力の強化になり、20~30回程度行えるものは筋持久力(乳酸耐性や持続閾値)向上につながります。ウエイトトレーニングなどの大きな負荷を掛けるトレーニングは、週に2~3回程度で、毎日行わない。(破壊による再生は休んでいる間に行われる)

元気が出ない、疲れやすい、良い睡眠がとれない、肩こりや五十肩が治らない、腰や膝が痛い、バランスをくずし転びやすい、なぜかやせない、これらはみな筋肉の衰えが原因です。運動をしなければ、筋肉は30代以降1年で約1%落ちていきます。特に、足腰の筋肉は衰えやすく、70歳で30歳の半分まで落ち込んでしまいます。

 

筋肉が減ると運動能力が低下するだけでなく、安静時代謝が下がり、肥満やメタボを招いてしまいます。体は動かさなくても体温を作るなどにエネルギーを使います。その安静時代謝だけで、1日のエネルギー消費量の3分の2を占めるのです。車にたとえると、筋肉はエンジンで、脂肪はガソリン。エンジンは身体を動かすときだけに燃料を使うと思いがちですが、筋肉はつねに動けるようにアイドリングをしているようなもので、1日中エネルギーを消費しています。

 

人の体の中で最もエネルギーを消費するのは筋肉です。成人男性の平均的な筋肉量は、体重の約40%を占めています。女性の場合は35%前後です。安静時代謝の多くの部分は、筋肉によるエネルギー消費ですから、筋肉が多ければ多いほど、より多くのエネルギーが使われます。例えば、ショートケーキ1個は約300キロカロリーのエネルギーを持っています。これを運動で消費するには、約5キロメートルものジョギングが必要です。

 

筋力トレーニングを3カ月間続けると、安静時代謝が5~7%ほど増えます。中肉中背の平均的な成人男性なら、1日のエネルギー消費量が100150キロカロリーほど増える計算です。これは、4560分間のウォーキングで消費されるカロリーとほぼ同じ。座っているだけでも、これだけ多くのエネルギーが消費されるのです。

 

筋力トレーニングは筋肉に負荷をかけて鍛える運動です。負荷が軽過ぎるとトレーニングの効果がなく、重過ぎれば筋肉を壊しけがのもとになります。スポーツジムでの本格的な筋力トレーニングの場合、「最大筋力(1RM)の65%程度の負荷」で始めるのが適切です。RMは「レペティション・マキシマム(最大反復回数)」の略で、1RMとは「その人が、頑張っても1回しか繰り返せない負荷重量」を言います。例えば、100キログラムのバーベルをどうにか1回だけ上げ下げできる人の場合、その人にとっての1RMは100キログラムとなります。その65%というのは、バーベルの重さが65キログラムということです。これを「65%1RM」と呼びます。筋肉を増やすには、65%1RMの負荷をかけ、同じ運動種目を1520回(これ以上は無理となるまで)行い、休憩をはさんで3セット繰り返します。90%1RM以上の負荷でトレーニングをした場合、筋力そのものは強くなるのですが、筋肉量は増えないので、太りにくい体をつくるという目的には合いません。運動中に血圧が急上昇して、体調を崩す可能性もあります。無理に強い負荷をかける必要はないのです。

 

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